国営石油・ガス複合企業のタイ国営石油(PTT)の石油化学部門であるPTT Global Chemical(PTTGC)は、付加価値製品を重視した企業の買収を進める中で、フランスの化学メーカーVencorex Holdingの株式9.18％を取得したことを発表しました。

Perstorp Holding ABからの株式取得によりPTTGCは既に90.8%の株式を保有しており、Vencorex社の全株式を保有することになります。
Vencorex社は、自動車や建築分野で発泡材や塗料に使用されるポリウレタンの原料となる高反応性低分子化学品の主要生産会社です。

PTTグローバル・ケミカル(PTTGC)は2021年7月、高付加価値製品事業への進出の一環として、アドベントグループからフランクフルトの工業用塗料分野では10％近いシェアを持つ有力企業Allnex Holding GmbH(Allnex)を1484億バーツで買収し、世界のコーティング樹脂市場へ参入しました。
この分野の世界市場規模は年間およそ300億米ドルです。

PTTグローバル・ケミカル(PTTGC)の2021年業績は、売上4914億9千万バーツ、純利益449億8200万バーツでした。
同社は2021年3月にはタイのポリ塩化ビニル(PVC)メーカーで東南アジアに市場を持つビニタイVinythai(VNT)の株式16.2％を上場廃止の公開買付けにより追加取得しました。