タイ工業連盟(FTI)自動車部会では2019年10月18日、
2019年通期生産台数見通しを年初の215万台から
200万台に下方修正しました。

これは、9月の自動車生産台数が前年同月比7.5％減の
16万9,474台と5カ月連続でマイナスとなり、1～9月の
生産台数が前年同期比2.0％減の157万2,627になったことを
考慮した結果となっています。

通期生産見通しの内訳をみると、国内販売向けが期初の
105万台から100万台に、輸出向けが期初の110万台から
100万台にそれぞれ下方修正されました。

修正後の通期生産見通し200万台は、前年の生産台数
（216万7,694台）と比較すると最大7.7％減となります。

8月の自動車設備の稼働率は、2018年第4四半期（10～12月）
の90.0％に対して80.8％と10ポイント近く下がっています。

自動車輸出台数の減少要因としては、通貨バーツ高と米中貿易摩擦に
よる世界的な景気減速が挙げられます。

9月の自動車輸出台数は前年同月比－6.4％減の9万7,540台で
3カ月連続マイナスとなりました。
1～9月では前年同期比4.4％減の82万1,101台となっています。

1～9月輸出台数を仕向地別にみると、増加した地域がアジア
（4.1％増）、中近東（20.9％増）、欧州（2.4％増）でした。
減少した地域はオセアニア（11.9％減）、北米（6.2％減）、
中南米(－28.2％減)、アフリカ(－27.0％減)でした。

台数についてはアジア向けがシェアトップ(29.7％)に浮上し、
オセアニア向けを僅差で上回りました。

タイ国内販売台数の減少要因には、洪水被害や
金融機関による自動車ローン規制強化の影響があったと
されています。
9月のタイ国内自動車販売台数は前年同月比14.1％減の
7万6,195台、4カ月連続のマイナスとなりました。
1～9月では前年同期比2.0％増の76万1,847台と
なっています。