業績低迷のペース・デベロップメントは事業再編成を目指す【タイ:不動産・小売】
タイ証券取引所に上場している不動産開発企業
ペース・デベロップメント(PACE)は、継続する損失を
食い止めるためディーン&デルーカのリストラを
計画しています。
バンコクに本拠を置くDean&DeLucaの現オーナーである
同社は、事業再編のためにアジアと米国で事業を分割する
ことにより、赤字が継続しているアメリカ国内の
食料雑貨店を閉鎖・統合・合併する予定です。
同社最高経営責任者Sorapoj Techakraisri氏は、
米国内のDean&DeLucaチェーンは、コスト管理と
不採算支店からの損失を最小限に抑えるため、
チェーンオペレーションの統合戦略を進めていると
しています。
同リストラ戦略は2019年末までに米国チェーンの損失を
食い止めることを目標としています。
Dean&DeLucaのアメリカ事業コストは月間で
約4000万バーツ、本社からの固定費の25%にも及びます。
ニューヨークタイムズ紙によると、同社は一部の
サプライヤーへの債務で悩まされており、
米国内9店舗のうち3店舗を閉鎖していました。
2014年、ペース・デベロップメント(PACE)社は
Dean&DeLucaのグローバルビジネスおよび資産を
1億4000万USドルで購入しました。
当時の買収資金は、同社の内部キャッシュフローと
サイアムコマーシャルバンクからの融資から
実現させました。
Dean&DeLucaは1977年にJoel Dean氏と
Giorgio DeLuca氏によってニューヨークに設立され、
現在12カ国で運営されています。
2019年7月時点で世界中に77店舗があり、
ペース社は米国内に5店舗、タイに11店舗を
所有しています。
近年はモバイルアプリを介した買い物や食料デリバリー
などの利用が普及し、消費者行動のトレンド・環境に
変化があったことでDean&DeLucaの事業モデルに大きな
影響を与えました。
かつてのトレンドであった高級グルメスーパーの
ビジネスモデルは、AmazonのWhole Foodsのような、
より大きなライバル企業に取って代わられています。
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