タイのカフェチェーン大手企業(1):カフェ・アマゾン、スターバックス、ディーン&デルーカ、グレイハウンド・カフェ、アフターユー【タイ:飲食市場】
タイのカフェ市場は緩やかに発展を続けており、
様々なカフェチェーン企業が参入しています。
趣向を凝らしたカフェが続々登場し、コーヒー豆の
需要も増え、タイは2019年時点でアジア第6位の
コーヒー生産国へと成長を遂げています。
大きく分けて「タイ地場系カフェチェーン」
「グローバル系カフェチェーン」、
「近隣国や日本、韓国、オーストラリア系カフェチェーン」
などの企業がタイのカフェ市場へ参入しています。
2000年代初頭までタイのコーヒーと言えば甘味の強い
タイ風アイスコーヒーが主流でしたが、カフェブームを
牽引するグローバル系カフェチェーンのスターバックスが
高級カフェとしてタイ人にも浸透し同市場2位の位置に
ついています。
タイのカフェ市場1位カフェ・アマゾンは、2002年に
設立されたタイ国営石油PTT傘下のカフェチェーンです。
第一号店はPTTガソリンスタンドの中に設立され、
スタンド内のロードサイド型、オフィスビル内、
商業施設内へ店舗展開していき、2018年末時点で
2,510店舗を展開するまで広がりました。
価格帯はスターバックスよりも低く、
一般的なカフェよりやや高い金額で提供しています。
タイ・スターバックスはアメリカ資本100%で進出しました。
2019年5月にはタイの飲料最大手タイ・ビバレッジ傘下の
シンガポール企業フレイザー・アンド・ニーブ(F&N)と、
香港系飲食企業マキシムズ・ケータラーズが共同で
米スターバックスコーヒーからタイ事業買収を
発表しました。
地元紙によると買収額は160億バーツ前後でした。
タイ国内のスターバックスのポジショニングは
「高級カフェ」です。
2017年業績は売上70億664万バーツ、
純利益8億8576万バーツでした。
高級カフェ競合にはディーン&デルーカがあります。
同社は1977年にアメリカで誕生し、コーヒーやケーキ、
軽食の販売のほかブランドグッズ、記念品なども
販売しています。
同社はアメリカニューヨーク州に本拠を置く
食料品チェーン店でしたが、2014年にタイの
高級不動産開発ペース・デベロップメント(PACE)が
1億4000万ドルで買収、ペース・デベロップメント
(PACE)社が株式93.56%を握っていた米ディーン&デルーカ・
ホールディングス(HD)から買い取り、米国の11店舗と2つの
物販店に加え、タイや日本、アラブ首長国連邦(UAE)など
7カ国にある31店舗のライセンス契約を引き継ぎました。
グレイハウンド・カフェはタイ発のアパレルブランド
「グレイハウンド」が開始した高級カフェチェーンです。
タイ料理、洋食、スイーツと幅広いメニューが揃い、
コーヒーの他、カラフルなトロピカルドリンクも人気です。
同ブランド運営母体は飲食店舗フランチャイズなどを
展開するマッドマン(MM)で、2017年にタイ証券取引所の
二部市場(MAI)へ新規上場しました。
2019年第1四半期業績は売上7億5900万バーツ、
純利益-900万バーツでした。
同社は2006年、港湾・倉庫と外食チェーンを運営する
サプシータイ(SST)の外食事業持株会社として
設立されました。
5つの子会社を通じ、米ドーナツチェーン「ダンキンドーナツ」
307店、米カフェチェーン「オーボンパン」72店、
米アイスクリームチェーン「バスキンロビンス」34店、
「グレイハウンド・カフェ」28店、「グレイハウンド」
ブランドの衣料品店14店などを運営しています。
アフターユーはタイで女性に人気のおしゃれなスイーツ系
カフェです。
2016年にタイ証券取引所二部(MAI)に新規上場しました。
同社は2005年設立で従業員数は約690名です。
同社ではカフェ・スイーツ店「アフターユー」72店、
かき氷店「メゴリ」2店を展開しているほか、
航空会社、レストランなどへのケータリングも
行っています。
After Youカフェはタイの若者の間で知名度が高く、
平日でも行列を作っています。
2019年第1四半期業績は売上2億8900万バーツ、
純利益5900万バーツでした。
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