シンガポール証券取引所上場の通信大手、シンガポール・テレコム(シングテル)は減収減益
シンガポール証券取引所上場の通信大手でアジアでも展開している
シンガポール・テレコムSingapore Telecom(ST10)社(SINGTEL)
は、2016年第3四半期を終えてオーストラリア事業が競争激化で
振るわず、2017年3月期通期の売上業績見通しを下方修正しました。
わずかに前年比で売上が下がり、EVITDAがほぼ同年となると
予想しています。
シンガポール・テレコム(SINGTEL)社では固定通信、移動体通信、
データ通信、インターネット、情報通信テクノロジー、衛星テレビ、
有料テレビなど、多岐にわたる通信サービスとソリューションの
提供を展開しています。
展開国は数カ国にまたがり、アジア太平洋、欧州、米国で事業を
展開しています。
2016年にオーストラリア競争・消費者委員会が携帯通信事業者間の
相互接続料の引き下げを命じたことで収益が悪化したとしています。
2016年の第3四半期では売上2.3%減、40億8000万Sドル、
純利益5.6%減で9億7200万Sドルとなっています。
世界全体の傾向として、LINEやWhat’supなどの通話・メッセンジャー
アプリが普及し、インターネット、3G回線、4G回線があればアプリでの
通話が可能となっているなかで、既存通信会社の音声通話使用料金は
下落しています。
シンガポール・テレコム(SINGTEL)社はインドネシアのテルコムセルと
インドのバルティ・エアテルなどにも出資していてそちらは
伸びていますが、通信インフラ提供のみのビジネスモデルから新しい
事業収益モデルを検討する時期に来ています。
2016年10月には日本のTIS社とマネージドセキュリティサービス
(以下MSS)における戦略的提携契約を締結し、シングテル子会社で
北米最大級のセキュリティベンダーの一つである米国Trustwave
Holdings, Inc.が提供するMSSの日本市場へ展開する事を
発表しています。
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