マレーシアの高齢者とその市場:タイとの比較に関して
国際連合の発表によると、マレーシアは2030年までに高齢化社会に
なることが見込まれ、マレーシアにおける60歳以上の高齢者の
割合は2030年までに15%に上ると予想されています。
マレーシアでは、タイ同様介護保険は存在していないのが現状です。
一定の所得レベル以下の高齢者には介護手当が存在するものの、
支給額は月額300リンギと極めて限定的となっています。
年金については、シンガポールと類似した仕組みとなっていて、
被用者と民間企業が積み立てを行う貯蓄型の年金制度[EPF]が
存在します。
2013年時点で現在1300万人のマレーシア国民が加入します。
マレーシアの国民は定年以降、積立額の70%の引出すことが可能です。
公務員には別途公務員年金制度が存在します。
一方で、タイでは65歳以上の高齢者は約614万人と人口の8.9%を
占めており、 東南アジア地域の開発途上国の中(シンガポールを除く)
で最も高齢化が進んでいます(2010年)。
タイでは2001年に高齢者が7%以上を占める「高齢化社会」に
突入しましたが、2024年は同割合が14%以上となる
「高齢社会」となると推計されています。
また、2050年には高齢者が25%を突破する見込みになっています。
タイの公務員医療給付制度(CSMBS)は国家公務員が加入していて、
原則入院については無料、外来は公的病院のみ無料。
外来は償還払い。
自己負担無しの手厚い公的医療制度となっています。
民間の場合は被用者社会保障制度(SSF)があり、
入院、外来の両方をカバーしていますが、事前登録制、
受診時の自己負担はないものの、一定の病気のみになり、
その病域もがん・心臓病などの重症レベルは受けられないなどの
縛りが存在します。
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