タイ アドバンスト・インフォ・サービス(ADVANC) トゥルーコーポレーション(TRUE)
9月に予定されていた第3世代(3G)携帯電話通信サービスの導入が
止まる可能性が強くなっています。
タイの最高行政裁判所は9月23日、国家通信委員会(NTC)National Telecomunication Comittreeの
事業免許入札の開始を「違憲の可能性がある」と判断して、
入札の一時中止を決定しました。
もともと訴えを起こしたのは既得権益を脅かされるタイ通信公社CAT:Communication Authority of Thailandですが、
裁判所の判断で経済的に影響を受けるのは2009年後半のマプタプット工業団地公害訴訟問題と
同じような流れとなっています。
当初は、9月20日に第一次入札を携帯キャリア3社へ実施。
アドバンスト・インフォ・サービス(ADVANC)
トータル・アクセス・コミュニケーション(DTAC)
トゥルー・ムーブ(True Move)3社が事業免許を取得し、2011年から3Gサービスを開始する計画でした。
CATが主張したのは
2007年の新憲法で「NTCには権限はなく、NBTCによる入札ではないとおかしい」としたのがきっかけ。
入札差し止めを求める訴えをタイ中央行政裁判所へ起こし、入札の仮差し止めが決定されました。
NTC側では異議申し立てをしたものの、2007年憲法を優先し入札中止が20日に決まっています。
2007年憲法では、設立されていない国家放送通信委員会
(NBTC:National Broadcast Telecommunication Commitree)が
が放送・通信両分野の規制・許可権限を持つ、と定めていましたが
委員会のメンバーすら選ばれていない状況で、
タイのアピシット政府ではNTCでも事業許可が可能と判断していました。
これまで携帯各社はバンコク首都圏を中心に
3G通信サービスを試験的に開始していますが、通信速度が遅く、
総加入者数は15万人レベルになっています。
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