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ASEAN最新動向

Latest trends in ASEAN

タイのエコカー事業のおさらい

1 タイ政府の積極的な外資企業誘致政策が奏功している。

  2008年タイ政府は自動車メーカーへ向けて外資導入優遇政策を発表。
  現地生産するメーカーに、法人税の減免、雇用緩和など優遇措置を用意。
  「エコカー・プロジェクト」は。リッター20km以上走る小型車で
  排気量1300cc以下の小型車、排ガス基準ユーロ4、年産10万台などの基準をクリアすれば
  8年間という長期で、法人税と機械輸入税が免除される。

2 自由貿易協定の後押しがタイを含めたアセアン周辺国からの調達を有利に。

タイ政府が、これまでFTA政策に推進してきたことも大きい。東南アジアはもとより、オーストラリア・NZなどともFTAを締結。
  2010年1月より東南アジア域内FTA(AFTA)も本格稼動。中国や韓国、インドの各国とも発効していて
  大幅に部品調達、隣国への輸出がしやすくなっている。
  また今後は投資&サービス分野の開放も進んでいく予定。
  

3 エコカー、ハイブリッドなど先進技術の移管が大幅に進んでいる。 

  開発研究所やテクニカルセンターで雇用するタイ人の技術者も増加。
  バンコク郊外には「泰日技術大学」が設置されていて数千人の優秀なエンジニアを育成している。
  トヨタ、日産、ホンダ、デンソー各社も研究所による人材育成をタイで進めていて
  
  タイの部品メーカーの能力も向上。
  鋳造品、樹脂成型品、エンジン関連など多くの部品は現地で調達。
  日産やホンダでは部品の現地調達率が既に90%を越えてきた。

  トヨタ自動車 → ハイブリッド旗艦車「プリウス」の生産を2010年内にもタイで開始する。  
             すでに「カムリ・ハイブリッド」は生産&販売を09年度から開始。
             新興国向け戦略車である「IMV」を100万台以上生産。ハイラックスVIGO、Fortunerなど生産。
             グローバルスモールカー小型車もタイで生産予定。
  
  三菱自動車 → 三菱自動車では2012年をめどに日本国内にも投入する
             「グローバルスモールカー」を、タイで生産し日本へ輸出する方針を出している。
             すでに第3工場を建設する計画を発表。 

  日産自動車 → すでに日産「新型マーチ」を生産中。タイでは目標台数を大幅に超えた。
             また東南アジアでは2010年11月からインドネシア工場で新型「マーチ」の生産を行う計画。
             タイ工場から主要部品供給しインドネシア工場で組立て、同国内市場向けに供給する。
             東南アジアではタイと並ぶ重点市場としてインドネシア事業を強化する方針を示した。

4 結果、新規進出メーカーも増え東南アジアデトロイト計画へ
  
  これまでタイで生産していなかった自動車メーカーも参加を表明。

  スズキ自動車 → 2012年の稼働を目指して、タイ東南部イースタンシーボードに
              新工場を建設中。2億ドルを投じて新型「スイフト」などを年間10万台規模で生産予定。
  
  タタ・モーターズ → 当初エコカー計画を申請し生産予定だったが撤退を表明する。
              現在はインドから輸入した部品でピックアップのタイ国内組み立てをおこなう。

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