タイ ホンダの生産移管
ホンダがフィリピンで主力セダン「シビック」の生産を終了することを
発表しています。
東南アジア地域の生産再編の一環で洪水で浸水被害を受けたタイの工場が
3月末に再開するのを機に、タイからの輸出に切り替えます。
今後はフィリピンでの生産は、セダン「シティ」に集中し、効率を高める
としています。
ここからニュースを単純に読むと、「洪水のあったタイに何故移管するのか?」
と疑問に思われるかもしれません。
しかしフィリピンでの自動車販売台数は
2007年で11万7903台。
2008年+5.6%増の12万4449台。
2009年+6.4%増の13万2444台。(フィリピン自動車工業会(CAMPI)調べ)
フィリピンの自動車工業会(CAMPI)では加盟している16社の
2012年度の自動車販売台数予測は前年同期比で+9%増で15.4万台に達する
見通しを出しています。
2011年度はマイナス4%減で14万1616台でした。
16社以外のフィリピン国内全体の新車販売台数見込みは17.7万台としています。
他方タイでは2007年度ですでに63万1251台。
2012年度はタイのインラック政権が年後半よりスタートした初回自動車購入減税に
よって2011年度の75万台の販売台数から95万台まで伸びると予測しています。
つまり背景にはタイは、自動車産業の集積地であること以外にも自動車産業の
輸出生産基地であること、東南アジアの中でも有数の消費地でもあることが今回の
決定を引き起こしていると考えます。
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