マレーシアの複合多民族社会の所得格差
マレーシアは、典型的な複合多民族社会になります。
もともと居住していたマレー人、移り住んだ中国人、インド人が宗教、食物、
言語、生活習慣を異なるものとしていて、各民族で居住地域を分け、職場以外の
生活の場で互いに交わることの少ないいわゆる、人種別社会をマレーシア社会の
中にそれぞれ築いています。
過去にはマレーシアの職業別の選択肢として政府(公務員)はマレー人、民間企業
は中国人、天然ゴムのプランテーション、鉄道、弁護士などはインド人の領域と
言われていました。
ただしこの棲み分けが所得格差が構造的に固定化されていたために当時のマレーシア
政府では「マレー人優先策」「ブミプトラ政策」を導入しました。
この結果、経済の飛躍的発展もあって、マレー人と中国人の所得格差は統計的には
縮小しています。
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