タイ2025年経済成長率予測【タイ：金融】

タイ財務省は2025年1月、観光、輸出、個人消費の増加により、2025年の経済成長率が＋3.0％になるとの見通しを示し、従来予想と変更はないと発表しました。
タイ財務省のポーンチャイ財政政策局長は記者会見で、政府の取り組み次第では3.5％に達する可能性があると述べました。

2025年の輸出は＋4.4％増と、従来予想の＋3.1％増を上回るとの見通しを示しました。
財務省によると、2024年の国内総生産(GDP)成長率は2.5％と、従来予想の2.7％を下回りました。
タイGDP統計値公式データは2月17日に発表される予定です。

ポーンチャイ氏は「自動車部門の設備投資が予想以上に落ち込み、昨年の成長率は下方修正された」と述べました。

タイは自動車生産と輸出の中心地で、トヨタとホンダが同地域の事業拠点を置いています。
しかしタイ国内の信用条件の引き締めなどにより、2024年のタイ国内販売は15年ぶりの低水準に落ち込みました。
また輸出も振るわず、生産台数は4年ぶりの低水準となりました。

タイ国内の自動車産業は電気自動車(EV)への移行が円滑に進むよう、政府も取り組みを進めていると同氏は述べました。
タイ財務省は2025年の民間投資が2024年のー2.7％減から＋2.7％増へ反転すると予想しています。
一方、個人消費は2024年の＋4.7％増から＋3.3％増へ減速する見通しです。

また、2025年の外国人観光客数は3950万人に達し、新型コロナ流行前の2019年に記録した4,000万人に迫ると予想しています。
2024年は前年比＋26.3％増の3550万人でした。