セントラルリテールコーポレーション(CRC)は、戦略的事業拡大のために1,000億バーツを投じる【タイ:小売】
SET上場のセントラルグループの小売部門である
セントラルリテールコーポレーション(CRC)は、
2022年から2026年にかけて事業拡大のために1000億バーツを散財する計画で、
2020年比2.5倍の収益を目指しています。
同社CEOのYol Phokasub氏によると、
総予算のうち700億バーツは新規小売店舗の開設と既存店舗の改装、
300億バーツは技術、IT、ソフトウェアなどの取り組みに充てるとしています。
CRCの5ヵ年戦略計画では、売上高を2.5倍、
金利・税金・減価償却前利益(Ebitda)を3.5倍、
時価総額を2.5倍に増加させることを目標としています。
同社は「次世代オムニ・リテール」の改革、
物理的世界と仮想的世界の融合によるオムニチャネル・プラットフォームの高度化、
新しいデジタル技術を活用し、食品、ファッション、家電・ホームセンター、
不動産、タイ・ベトナム・イタリアの新規事業を含むすべての事業分野で
次世代ショッピング体験を実現するなどの4つの主要戦略によって
目標を達成するとしています。
「オンラインがリアル店舗を凌ぐのではなく、互いに補完しあう存在になる」
と氏は述べています。
オムニチャネル戦略による売上は、現在CRCの総売上の20%に相当します。
同社は、国内外を問わず、コアビジネスの成長を加速させ、
世界トップクラスのパートナーとともに新たな成長機会を獲得しようとしている、
と氏は語ります。
CRCは、ウェルネス分野をはじめ、世界的なトレンドや消費者ニーズを取り込みながら、
新たな成長の柱を築きたいと考えています。
ヨル氏は、提携、買収、スピンオフなどの戦略で拡大していくと述べています。
CRCは、電子書籍事業大手のMEB Corporation Co Ltdをスピンオフし、
COL Plcから独立させる予定です。
CRCの2021年9月までの9カ月間の売上高は1370億バーツ、
Ebitdaは120億バーツで、全体では21億円の赤字となりました。
内訳は、70%が国内事業、残りがベトナムやイタリアなど海外事業です。
69のモールと3,600店舗を持ち、店舗総面積は330万平方メートルです。
CRCは、超個別化された体験を通じて商品やサービスを提供することで、
データを活用して顧客の洞察を引き出し、リアルタイムの体験を提供すると
しています。
「次世代オムニ・リテイルによってオンラインとオフラインの世界を融合させた体験を
提供することで、私たちは顧客を真に理解する小売業者となり、
小売の未来を形作ることを目指しています」と述べています。
3年前、CRCは地域No.1のオムニチャネルリテーラーになることを目標に掲げました。
今日、当社の小売戦略は大きな成功を収め、環境、社会、
グッドガバナンスを経営の重要な基盤とする青写真を描いています。
当社は、今後5年間の成長目標を達成することができると確信しています。
ORIGIN PROPERTY PUBLIC COMPANYの2021年の業績は売上1369億バーツ、
純利益マイナス23億バーツと発表しています。
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