洪水以降の各企業の動き
2012年1月を終えて、損害保険の算定が終わった企業が続々と進出の方針変更、
新規進出の決定を発表しています。
タイ工業団地公社(IEAT)の発表によると、2011年10~12月のタイ中部の洪水で
浸水した工業団地7カ所に入居する888社のうち、2012年1月末までに生産を
再開したのは256社でおよそ28.8%が再稼動しています。
しかし精密機器や特殊な機械を生産する企業は、生産場所を代替するなどの動き
になっています。
「主な撤退発表企業の一覧」
●カシオ計算機は、タイの洪水被害を受けた時計工場を閉鎖し、タイの別の地域に
立ち上げる新工場で生産すると発表しました。新工場の用地や建物はすでに確保
しており、2012年3月末までの操業開始を目指すとしています。
現工場で雇用している約1100人の従業員はいったん解雇するが、一部を再雇用します。
●加賀電子は、タイ中部大洪水で浸水した電子機器製造子会社カガ・エレクトロニクス
(タイランド)のアユタヤ工場(ロジャナ工業団地)を閉鎖し、洪水の懸念が少ない
タイ東部チョンブリ県アマタナコン工業団地で工場を賃借すると発表しています。
●住友金属鉱山は、2011年10月のタイ中部大洪水で1カ月以上浸水したリードフレーム
製造子会社スミコ・リードフレーム(タイランド)(アユタヤ県ロジャナ工業団地)の
復旧・生産再開を断念すると発表しました。
●オーハシテクニカは、自動車関連部品を製造するタイ子会社オーハシSI(タイランド)
を解散すると発表しました。
オーハシSI(タイランド)は2011年10~12月にタイ中部を襲った大洪水で工場
(アユタヤ県ハイテク工業団地)が水没していました。
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