タイの鉄鋼業界が国内産鉄鋼を使用するように要請【タイ:鉄鋼】
タイ国内の減速する不動産部門と中国からの安価な鉄鋼の
流入は、60社以上の鋼線材と鉄鋼メーカーに大きな
ダメージをもたらしています。
タイ国内の鉄鋼製品生産企業の総生産能力は最大
1,300万トンですが、2019年の実際の生産量はわずか38%、
およそ500万トンであるとしています。
2019年のタイ鉄鋼市場では、米国と中国の関税衝突と
世界的な景気減速により、中国、マレーシア、ベトナムが
タイへの鉄鋼製品出荷を強めたとしています。
また、総生産能力200万トンの工場をすでに設立した
中国メーカーが操業を開始する今後2~3年で同市場は
競争が激化すると予想しています。
タイ国内の鉄鋼製品の国内消費は年間1930万トンと
推定され、そのうち1,200万トンが輸入されています。
こうした状況の中で4つの鉄鋼協会がタイ政府に対し、
インフラ開発プロジェクトにおいてタイ現地製鉄製品の
使用促進を支援するよう呼びかけています。
4つの鉄鋼協会である
Standard Long Steel Product Trade Association、
EAF Long Product Steel Producer Association、
Association of Thai Steel Industries(ATS)、
ai Steel Wire Rod Trade Associationは、
ウィサヌ副首相を通じてプラユット首相に請願書を
提出しました。
彼らは、タイ国内3空港を結ぶ高速鉄道網、
タイ-中国高速鉄道プロジェクト、
大量輸送プロジェクト、ウタパオ空港拡張、
レムチャバン港とマプタプット港第三段階開発フェーズ
などの国家インフラプロジェクトにおいて、タイ国産鋼製品、
特に鋼線材と鉄筋の使用を支援する政策を策定するよう
政府に求めました。
仮にタイ国内で生産された鋼線材と鉄筋の最大90%を
使用するインフラストラクチャプロジェクトを必要と
する場合、この政策は国内経済と地元の鉄鋼産業を
後押しするだろうとコメントしています。
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