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フィリピンにおける電子決済・電子マネーの状況【フィリピン:電子決済】

フィリピン国内ではクレジットカード決済が普及していません。
これは銀行口座が持てない貧困層が多いという理由があり、
同国でもモバイル端末利用を前提としたキャッシュレス
決済が進められています。

フィリピンのモバイル決済サービスにおいて利用者が多い
ブランドは、財閥アヤラ・コーポレーション傘下通信会社大手
グローブが展開する「GCash」 、ライバル大手通信企業PLDT
傘下の「Paymaya」、ブロックチェーンを活用するスタートアップ
「Coins.ph」があります。

「GCash」ジー・キャッシュは、フィリピン携帯電話キャリアの
グローバルテレコムが展開する電子マネーです。
阿里巴巴集団(アリババ・グループ)系のアント・フィナンシャル
サービスグループと資本提携しています。

このアプリが普及している理由の1つとしてはキャッシュバック・
キャンペーンがあります。
GCashで買い物をすると支払った金額の数%が戻ってくるシステムで
利用者を増やしています。

「Paymaya」ペイマヤはフィリピン携帯通信PLDT社が展開する
電子マネーです。
Paymayaは騰訊(テンセント)と資本提携しています。
2019年10月電子決済サービスを手掛けるペイマヤ・フィリピンズは、
同社のプラットフォームを利用した決済額が2023年までに年間
1兆ペソになると予測しています。

ペイマヤの決済額は年2,000億ペソ以上に上ります。
内訳としてインターネット通販が約60%を占めています。

フィリピンでは2018年に配車サービス最大手Grabの
モバイル決済サービス「Grab Pay」が正式にEMIライセンスを
取得しています。
フィリピン市場では自社サービスの利用料のオンライン決済が
主で、店舗向け決済事業が展開できていませんでしたが、
小売業に強い有力地場財閥SMグループと提携したことで、
今後はGrab Payがリアル店舗決済でも存在感を増す可能性が
あります。

2019年1月にはインドネシアの配車サービス大手Go-Jekが
「Coins.ph」を買収したと発表しました。
同社はフィリピンを始め東南アジアにおけるフィンテック
事業を強化するとしています。

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