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ニッケル生産量でフィリピンが世界首位になる見通し【フィリピン・インドネシア:鉄鋼・金属】

世界2位のニッケル鉱石生産国であるフィリピンでは生産量が
増加すると見られています。
2020年は前年比25.0%増の43万3,500トンとなり、
世界首位のインドネシアを上回る見通しです。

フィリピンは環境規制で過去数年間は生産量が
落ち込んでいましたが、インドネシアが2020年から
禁輸措置を導入することが追い風になるとみられています。

ニッケル鉱石のトップサプライヤーであるインドネシアは、
2020年から実施予定の未処理鉱石の輸出禁止を進めるため
2019年に鉱石の輸出規則改正を開始しています。

その結果、ステンレス鋼に使う非鉄やニッケルの国際価格が
5年ぶりの高値をつけました。

主産国のインドネシアが2020年1月から鉱石輸出を禁止すると
表明したことで供給懸念が強まったため、世界景気に敏感な
銅などから投機資金が移ったことも高騰に拍車をかけています。

インドネシアは当初2022年からとしていましたが、
2年前倒しで輸出禁止を進めるとしています。

インドネシアのニッケル大手としてヴァーレ・インドネシア
(INCO)があります。
同社はカナダに本社を置くニッケル生産企業Vale Inco
ヴァーレ・インコ)社のインドネシア現地法人です。
1968年にINCO社がインドネシアのニッケルへ参入し、
PT International Nickel Indonesia(PT Inco)を
設立したのが始まりです。

ニッケル鉱山の開発、採掘、輸送まで手掛け、インドネシア・
スラウェシ島のSarwoko鉱山での開発がメインと
なっています。
2018年業績は売上7億7600万USドル、
純利益6051万USドルでした。

インドネシアは世界最大のニッケル鉱生産国であり、
業界団体によると2018年は世界全体供給量の26%を
占めていました。
輸出禁止は最大のニッケル鉱消費国である中国に
影響を及ぼすとみられています。

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