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香港資本FWDグループはサイアム商業銀行の生命保険事業を購入する意思【タイ:保険】

香港資本の保険会社FWDグループ(FWD Group:未上場)では、
タイのサイアム商業銀行(SCB)の生命保険事業を買収することに
合意していると発表しています。
今後、FWDとSCBの協議は3ヶ月間の独占交渉の後に
進められていきます。

SCB生命保険(SCB Life Assurance)の市場価値は約30億USドルに
上ると分析しています。
ブルームバーグがまとめたデータによると、買収決定された場合、
東南アジアにおける保険会社買収で最大規模の案件になると
しています。

FWDグループはこれまでにもアジア全域で保険会社資産を
購入しています。
2019年6月は米保険会社メットライフの香港保険部門購入に
合意しました。

FWDは約300億USドル相当の資産を管理し、Swiss Re AGの
支援を受けており、アジアの8つの市場に300万を超える
顧客を抱えています。
2013年にはオランダING銀行の香港、マカオ、タイにおける
保険・年金部門を購入するために21億ドルを費やして会社を
組成しました。

2017年に日本ではAIGの生命保険事業を購入、
2018年はオーストラリアのコモンウェルス銀行(CBA)の
インドネシア生命保険部門PTコモンウェルスライフの
株式80%を取得しました。

FWDグループを率いるのはリチャード・リー氏です。
香港の大富豪である李嘉誠の次男であり、
香港大手通信会社PCCWを含むパシフィック・センチュリー・
グループ(PCG)の創業者です。

同氏はスタンフォード大学で電子工学を学び、
カナダの投資銀行などで働いた後、1990年に長江実業グループの
ハチソン・ワンポアに入社して香港で衛星放送局スターTV
(現STAR)を設立しました。
このスターTVをルパード・マードック氏のニューズ・
コーポレーションに9億5000万USドルで売却し、
その利益の一部でPCG社を創業しました。

FWD社はパシフィック・センチュリー・グループの
保険事業部門です。
2013年にINGグループの香港・マカオ、タイ生命保険
事業取得により参入しました。
FWDグループはアジアで急速な成長を遂げ、香港・
マカオ、タイ、フィリピン、インドネシア、シンガポール、
ベトナムへビジネスを展開し、各マーケットにおいて
革新的な保険サービスを提供する保険会社として地位を
確立しています。

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