タイ国内通信市場は2019年に前年比+2.57%の6,290億バーツの予測【タイ:通信市場】
政治的不確実性と経済成長鈍化にもかかわらず、
タイ国内の通信市場は政策実施と消費者行動変化などの
影響で、2019年は前年比+2.57%、6290億バーツに達すると
予測されています。
2018年のタイ国内通信市場成長率は2.23%増でした。
同レポートを発表したCentre for International Research
and Information(CIRI)では、2019年の5G通信サービス導入や
変化はそれほど大きな影響を与えるとは予想していません。
タイ民間の携帯電話事業者はまだ4Gの容量を持っており、
5Gへの投資・資金的な余裕がないため、おそらく2021年まで
広く利用されないと判断しています。
タイ国内経済はゆっくり成長しており、各社間競争は激しく、
より高速な接続やオーバーザトップ(over-the-top=OTT)
サービスの消費者使用のためのコストが上昇しても、
サービス価格上昇を制限しています。
2019年に予測されている6290億バーツのうち、3660億バーツが
通信サービス市場、2630億バーツが通信機器・端末の市場と
しています。
2019年の成長の主因はタイ政府の地方高速ブロードバンド
プロジェクトおよびスマートフォン買い替えの継続的な支出からと
しています。
高性能スマートフォンにアップグレードするニーズを含め、
タイ携帯電話市場は2019年1,220億バーツ、+3.9%の成長予測です。
2018年の携帯電話市場は景気低迷により消費者が新機種購入を
遅らせたため、
-2.5%縮小して1170億バーツでした。
通信サービス市場の中で最大のサブマーケットはワイヤレス
サービスアカウントです。
2018年の2510億バーツから2019年には2.4%増加しました。
この増加はユーザーが前払いから後払いに変更して
より多くのモバイルデータを使用するためのデータ価格プラン
(音声以外)競争によるものです。
AISがTrueと競合するためにバンドルされたパッケージを
提供したこともあり、固定ブロードバンドは2018年の750億から
前年比+4.7%の790億バーツへ成長しました。
データセンターおよびクラウドサービスで構成される
データ通信サービスは、主にクラウドストレージの人気が
高まったため2019年は160億バーツに増加する見通しです。
国際電話サービス(IDD/VoIP国際ローミング)は、
消費者が代わりとしてアプリやOTTサービスを利用するように
なったため、2018年の54億バーツから前年比12%減の
48億バーツに縮小する見通しです。
固定ブロードバンドとワイヤレスブロードバンドの両方で、
タイのインターネットユーザーは2019年は5,000万に達すると
予測しています。
また、タイの固定ブロードバンド加入者は2018年の923万人から
5.5%増の1017万人まで増加する見通しです。
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