2018年、タイへの観光旅行者数は予想を下回りました。
一つ目の要因は、2018年7月に47人の中国人旅行者が
プーケット沖のボート事故で亡くなった後、
中国人旅行者数が急減したことです。
2018年下半期は前年比9.6％減少しました。

2つ目の要因は世界経済の低迷です。
2019年1月、国際通貨基金IMFは、2019年に世界のGDPが
＋3.5％成長すると予測しています。
この予測は繰り返し下方修正されており、
米中貿易の緊張が見通しに影響を与える可能性が高いと
しています。
両国はタイの主要貿易相手国であり、総貿易額の29％を
占めています。

一方、ヨーロッパではイギリス政府がEU離脱解決策を
見つけることができない場合、経済が混沌としBrexitの
影響を受ける可能性があります。
その結果、中国、ヨーロッパ、米国のGDP成長率の低下は、
タイの航空産業や貿易への投資・支出を遅らせる可能性が
あります。

国際航空運送協会(IATA)は、2019年の収入旅客キロと
貨物キロに関して低い成長率を予測しています。

タイ政府は観光旅行者数を回復させる政策を打ち出しています。
2018年11月に開始された、20国籍対象の到着ビザ手数料免除
などが2019年4月からさらに3ヶ月間延長されます。
観光スポーツ省は2019年の観光客到着数は7.5％増加すると
予測しています。