タイの独立民間発電事業者からの電力買い取り制度 【タイ:エネルギー政策】
タイ政府は独立民間発電事業者からの電力買い取り制度を
1992年から開始してきました。
2007年には従来の買い取り価格に固定プレミアムを
上乗せする優遇制度「Adder」制度を導入しましたが、
太陽光発電の電力に対して最も高い固定プレミアム価格を
設定したため政府想定を上回る数の案件が申請され、
エネルギー価格への影響が懸念されるまでとなりました。
そのため2010年には太陽光発電事業:メガソーラーファームに
対する新規案件受理が停止され、2013年には太陽光発電に
ついて従来のAdder制度より助成額の低いFIT制度
(固定価格買い取り)に移行されました。
太陽光発電事業に対するFIT制度は、2017年時点で
ルーフトップ型と政府機関および農業協同組合向けに
限定して継続されていますが、 メガソーラーに対する割当は
2015年に終了し新規認可割当取得は困難であることから
発電事業者にとってタイの太陽光発電市場の魅力は
この数年間で大きく減少しているとされています。
2016年には新たに屋根設置を対象とした自家消費のための
太陽光発電パイロット導入プログラムを開始し、
同プログラムで100MWを導入する計画です。
この取り組みにより、これまで大規模発電所が中心であった
タイ市場において太陽光発電の屋根設置がさらに発展する
ことが期待されています。
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