マレーシアの汚職スキャンダル、1MDB問題
1MDB(1Malaysia Development Berhad)は、2008年に
マレーシアで設立されたソブリン・ウエルス・ファンド
(政府が出資する投資ファンド)の略称です。
1MDBファンドではエネルギー・不動産・観光・アグリビジネス
銘柄を保有し、マレーシア国内産業の振興・多角化を建前と
していましたが、運用実態は異なり、巨額の損失を出しました。
2014年までに数10億ドルの債務超過と債務不履行に陥っています。
2015年7月にはウォール・ストリート・ジャーナルが
同ファンドからナジブ・ラザクNajib Razak首相の個人口座へ
およそ7億ドルが振り込まれた公文書記録を報じました。
2016年11月にはこのニュースに憤ったマレーシア国民が
数万人も首都クアラルンプールへ押し寄せ、黄色いシャツを
着てリコールを要求するデモ行進を実施しています。
2018年5月の総選挙の結果を受けて、マレーシア出入国管理局は
1MDB汚職スキャンダルが浮上したナジブ・ラザクNajib Razak
前首相とロスマ・マンソールRosmah Mansor前首相夫人の
マレーシア出国を禁じたことを明らかにしています。
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