タイのコーヒー豆市場に関して
タイ国内でのコーヒー豆生産量は、2002年にはアラビカ豆500トン程度
でしたが、2013年にはパナマと同等量まで伸びています。
タイのスペシャリティコーヒー協会Specialty Coffee Association
of Thailand(SCATH)でもコーヒー豆の表彰システムなどを備えるまで
に成長しています。
タイ国内でコーヒー豆市場が拡大した背景には主に5つあり、
1タイ消費者のコーヒー文化拡大、2農家の若い世代が活躍、
3タイ政府の支援や補助金、 4零細農家向けコーヒー豆専用機械の普及、
5、良好な道路インフラ、輸送インフラなどがタイ国内コーヒー飲料市場
を押し上げました。
一方で、以下のような弱点も出てきています。
1:タイ国内市場ではタイ産コーヒー豆の平均価格が他国より少し高めの
設定です。
最低賃金の引き上げや中間コストの上乗せなどもあり、コスタリカ産、
パナマ産などより高い価格となっています。
2:タイ国内の森林法によって大規模な森林伐採は禁じられており、
巨大コーヒー豆農園を建設することが難しいとされています。
3:タイはインドに次ぎ世界で2番目に輸入関税が高い国で、
海外生産コーヒー豆には90%の関税が掛けられています。
この保護政策は諸刃の剣であり、タイ国内零細コーヒー豆農家を
保護すると同時に競争力(品質・供給力)を失わせる要因とも
なっています。
4:タイ国内コーヒー豆へ向けた投資は増えていますが、
まだ研究費などの投資は少ないとされています。
タイ国内ではアラビカ豆よりもロブスタ豆の方が多く生産されています。
国内流通プロセスとしては主にストライプハーベストで処理され、
コンクリートの床で自然乾燥、その後複数のコーヒー工場、
またはスペシャリティカフェショップに販売されます。
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