バンコクにおける不動産開発企業の現状と戦略
他社間競争激化と低所得者向け住宅ローンへの審査許可が
厳しくなったことを受け、バンコクの不動産開発会社は
事業戦略を再構築しています。
2017年第3四半期の販売を増強するために、超高級住宅物件では
平米あたり20,000バーツ以上に設定、または1ユニットあたり
1,000万バーツ以上の価格で販売を進めています。
タイ地場大手不動産開発企業のAPタイランドAP(Thailand)社
では、Galerie Rue de 39プロジェクトを5年前から
販売していますが販売戸数は伸びませんでした。
今回、Vittorio39へとブランド変更しデザイン仕様も
変えることで大きく売上を伸ばしたい考えです。
中級~低級層向けを得意とするLPNデベロップメント社
LPN Development(LPN)は、500万バーツ以下の物件に
注力しています。
同社はミドルアッパークラスに注力する試みとして
Select Kaset Nawa Minを発表、合計10億バーツのプロジェクト
でしたが、価格設定やマーケティングに成功し完売しました。
サイアムヌワットSiamnuwat社(未上場)では30億バーツ規模の
プロジェクト、サイアム-ラチャテウィー地区でWish Signature II
Midtown Siamを発表しました。
BTSラチャテウィー駅より400mの距離にあり、1平米20万バーツから。
同社もアッパーミドル層をターゲットにしています。
CBRE(タイ)社によると、バンコクの高級住宅市場は1平米
20万バーツ前後の価格帯で、タイ国内外のバイヤーに依然として
人気があり、成長していると分析しています。
同社によればバイヤーの約85%がタイ人で、残りの15%が
外国人です。
高級住宅の需要は、コンドミニアム・戸建て住宅・タウンハウス
などの低層住宅まで幅広い範囲にわたっています。
人気の場所はスクンビット、サトーン、ルンピニーなど外国人の
多い地区です。
Jones Lang Lasalleの調査では2016年のバンコク市場には
1平米あたり25万バーツ以上の高級コンドミニアムが1,308戸あると
発表され、そのうち57%が販売されました。
高級物件の需要は2017年も引き続き増加すると分析しています。
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