タイ国内のイスラム教徒は統計上393万人、総人口の5.8%
タイ国内のイスラム教徒は統計上393万人となっていて、総人口の5.8%を
占めています。
その大部分はタイの深南部の3県(ヤラー県、パッターニー県、
ナラーティワート県)に居住するとされています。
タイ国立統計局は2007年にモスクが3,494ヶ所有り、そのうち
パッターニー県が最多636ヶ所と発表。
また、宗教問題省によるとモスクの99%がスンニ派、残りの1%がシーア派
に関係があるとしています。
タイでのイスラム教徒によるテロは、そのほとんどがISイスラム国とは
異なる組織によってタイ深南部で発生していました。
歴史をさかのぼると、ヤラー県、パッターニー県、ナラーティワート県の
三県を含むタイの深南部とマレーシア北部には、14世紀~からパタニ王国
というマレー系イスラム王朝の国が存在していました。
1909年にパタニ王国よりも大きな力を持っていたタイ王国と英連邦
マレーシアの条約により、2016年現在のタイ・マレーシア国境が敷かれ、
パタニ王国は南北に分断され、北部はタイ領土、南部はマレーシア領土の
一部となりました。
タイ政府の柔軟な対応によりタイ深南部の独立運動は落ち着きましたが、
2004年を境として再びテロによる独立運動が盛んになりました。
2016年8月にはホアヒン、プーケットなどタイ南部の7県で爆破・放火に
よるテロ事件が発生しました。
(トラン県、プーケット県、プラチュアップキリカン県(ホアヒン)、
スラタニ県、パンガー県、ナコンシタマラート県、クラビ県)
この事件により4人が死亡、35人が重軽傷を負いました。
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