タイの各不動産会社では他業種との提携による生き残りを掛けた戦略を導入
タイの各不動産会社では他業種との提携による生き残りを掛けた戦略を
導入しています。
企業によって同業に近い企業との合弁、自社株式の売却、新たな業態への
参入を目指します。
2014年度大手不動産開発会社のサンシリSansiri(SIRI)では
高架鉄道大手のBTSホールディングス(BTS)社と合弁企業を設立。
大量輸送機関駅前開発と不動産との相乗効果を狙うとしています。
サンシリ社は高級コンドミニアムの開発を得意とし、
BTS側は駅開発近隣の不動産を保有することでの強みをそれぞれ
持っていることで実現しました。
同じく高級不動産を展開するAP(Thailand)APタイランド
(AP)では、日本の大手企業の不動産会社三菱地所と提携。
日本のデザイン、住居ノウハウを学ぶことを目的として合弁会社を
設立しています。
IDEOブランドなどを展開するAnanda Property(ANAN)も三井不動産と
提携し、高級コンドミニアムを開発します。
中堅のセナ・デベロップメントSena Development(SENA)社は
ホテル事業へ参入します。
同社は月額収入を得るためホテル事業、太陽光発電屋根パネル
事業へ参入することを決定しています。
3~5年内に総売上の10~20%を定期収入を得るとしています。
この他にもドイツ系のB Grimmグループ社と発電関連事業を進めます。
タイの不動産中堅のメジャー・デベロップメント
Major Development(MJD)ではイスラエルのDanya Cebus社と
建設事業を開始、TMDC Construction社を設立します。
建設ニーズはますます高まることから 、Danya Cebus社の建設技術と
長い経験でタイの建設事業へ参入するとしています。
高級複合不動産開発のペース・デベロップメント
Pace Development(PACE)では小売り・外食サービスへ参入
Dean & DeLuca社米高級食料品・カフェチェーン”ディーン&デルーカ”
を1.4億USドルで2013年度に購入しています。
タイの富豪・財閥も新規に不動産市場へ参入しました。
ビール会社大手のシンハー・グループのビロムバクディ財閥は
タイの上場不動産会社のラサ・プロパティ(RASA)の株式90%を
ビール会社大手のシンハー・コーポレーション(未上場)が購入すると
発表しています。
その後Singha Estate社(S)へ社名変更。
また、15年度は高級住宅開発企業のニアバーナデベロップメント
Nirvana Development社の買収を行うと発表しました。
知名度の高い不動産会社の買収で同社の地位向上を進めます。
一方で資産の大半を売却した企業もあります。
MKリアルエステート(MK)の創業者Chuan Tangmatitham氏で、
同氏はMK Real Estate Development社の株式の大半を投資会社
であるCastle Peak Development社、CPD Holding社へ
売却しました。
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