日系企業の撤退事例 その2
日本で著名な格安散髪店舗チェーンのQBハウス。
その傘下のQB Net Co., Ltd.「キュービーネット」は総合商社「丸紅」と
サハグループが組んで「QB House」のブランドで展開していました。
しかし、タイの理髪店はQBハウスが掲げた100Bを下回る値段で営業しており、
平均60~80Bでひげそりまで行う理髪店が多数存在していました。
結果、来場の客数は思ったほど伸びず、QB(Thailand)Co.,Ltd.では
「日本と同水準のサービスが受け入れられないところには進出は難しい」と判断、
同社と丸紅の現地法人が持っていたQBハウス現地法人の株をサハ・パタナピブン
(SPC)グループ会社SPIに売却することを決定。
サハグループは”EasyCut”ブランドでバンコク市内を中心に5店舗を展開中です。
2011年2月タイの大手財閥サハパタナビブン(SPC)傘下のサハパタナ・
インターホールディング(SPI)は、タイでヘアカット専門店を展開するQB(Thailand)
からキュービーネットと丸紅が撤退することと発表しました。
これは累積赤字が増加したことを理由にしています。
QB(Thailand)は2005年からバンコク市内で早い、日本スタイルを売りにしていました。
しかし1回100バーツと言う値段が、一般の散髪代金の倍額ほどするため、一部の富裕層
くらいが訪れ、また日本人が利用するという状況になっていました。
結果として累積赤字が2000万バーツを超えたために、サハ・パタナビブンはQB(Thailand)
の施設を譲り受け事業継続し、社名を「Hair Service (Thai) Co., Ltd」、ブランド店名
を「Easy Cut」に変更するとしています。
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